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金糸雀の唄殺人事件
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金糸雀の唄殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点5.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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今となっては知らない推理作家かも知れないが意外と良質の本格推理小説を多作している。その中でもある意味「スゴい作品」。過去に生き埋めにした経歴を持つ同級生が次々と殺されていく。容疑者も減っていくわけだが、誰だか見当もつかない。トリックも物理トリック、錯覚トリック、叙述トリック等、これでもか!と押し込んでいる。まるで連城作品のような不可能犯罪の連続。「殺人の行われている様子を殺人者自身が電話で聞く」、「完全な密室小屋の中にいる人間を衆人環視の中、小屋の外から殺害する」等、不可能犯罪のオンパレードである。しかしながら、犯人からしてみれば危ない橋の綱渡りで、さすがに1980年代の本格推理小説のレベル。今の新本格推理小説の様々なトリック、意外性に慣れた読者にとっては「それは流石に無理じゃない?」と思わざるを得ない。但し、後々使われるようになる電話トリック等は、1980年の頃の僕にとっては斬新だし、意外過ぎる犯人と、どんでん返しには驚いたものだ。当時は、他には中町信等も面白く、再ブレークを果たしたことを喜ばしく思うし、この斎藤栄も、同程度評価されて然るべき推理小説作家であると思う。この作品に限っては、トラベルミステリや、アリバイ以前に、犯人当てに作者が的を絞って書いた珍しい部類の作品であり、だからこその大仕掛けやどんでん返し、トリックの連投が繰り返されている。読みやすく、半日もあれば読めるだろう。今に通用するかいなかは、難しい所ではあるが、遊び心満載の本格推理小説であることは 違いない。 | ||||
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