パラレル

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評判

パラレルの評価:

4.33/5点 レビュー 24件。 A ランク

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平均点4.33pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全42件 21〜40 2/3ページ
No.22
(5pt)

30男

人間はそんなに変わらない。
根底で自分に満足している人間はなおさら。

変えたい部分があり、追い求める結果はある。
一つのことを追いすぎるとほかの事は一切手に入れられないかもしれないし、
何にも興味を示せなければ、手に入れたものの大きさにすら気付けない。
パラレル (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パラレル (文春文庫)より
4167693038
No.21
(5pt)

30男

人間はそんなに変わらない。
根底で自分に満足している人間はなおさら。

変えたい部分があり、追い求める結果はある。
一つのことを追いすぎるとほかの事は一切手に入れられないかもしれないし、
何にも興味を示せなければ、手に入れたものの大きさにすら気付けない。
パラレル Amazon書評・レビュー: パラレルより
4163230602
No.20
(4pt)

三十男の今

なぜかもてまくる、ということを除けば、恋愛および仕事で転換期を迎えるすべての三十代の男が感情移入しやすい会話と思い出のオンパレード。どう逃げたってある「責任」を追わなければならない年齢に達してしまった、かつての青年たち。

物語ではなくエピソードが時間を無視して想起される書き方と、軽妙な会話が、危ないくらいに気持ちいい。人間関係も自分自身の過去もどうしようもなく「パラレル」で、今の僕とは交差しようがないようなところで、愚直なくらい楽観的に何かを信じることが切ない。

「F1の川井ちゃん」と聞いてはっと気付く人は読むべし。
パラレル (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パラレル (文春文庫)より
4167693038
No.19
(4pt)

三十男の今

なぜかもてまくる、ということを除けば、恋愛および仕事で転換期を迎えるすべての三十代の男が感情移入しやすい会話と思い出のオンパレード。どう逃げたってある「責任」を追わなければならない年齢に達してしまった、かつての青年たち。

物語ではなくエピソードが時間を無視して想起される書き方と、軽妙な会話が、危ないくらいに気持ちいい。人間関係も自分自身の過去もどうしようもなく「パラレル」で、今の僕とは交差しようがないようなところで、愚直なくらい楽観的に何かを信じることが切ない。

「F1の川井ちゃん」と聞いてはっと気付く人は読むべし。
パラレル Amazon書評・レビュー: パラレルより
4163230602
No.18
(4pt)

誰にでもあてはまる日常だけど面白い!

バツ一男の日常の話。バツ一になるまでの色々とか

バツ一になってからの色々とかが、時間を今→昔→今って感じで

交差して(秩序だってはいない)書かれている。

男性からの視点で女性を見て描いているので読んでいて面白かった。

離婚前の妻への「お前が悪い悪い」(実際妻が不倫して

いたから悪いのだけど)みたいな気持ちとか女々しさが

男の人っぽいって思った。

ありきたりの日常なのに、これだけ退屈させないように

描けるってすごいって思う。
パラレル (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パラレル (文春文庫)より
4167693038
No.17
(4pt)

誰にでもあてはまる日常だけど面白い!

バツ一男の日常の話。バツ一になるまでの色々とか

バツ一になってからの色々とかが、時間を今→昔→今って感じで

交差して(秩序だってはいない)書かれている。

男性からの視点で女性を見て描いているので読んでいて面白かった。

離婚前の妻への「お前が悪い悪い」(実際妻が不倫して

いたから悪いのだけど)みたいな気持ちとか女々しさが

男の人っぽいって思った。

ありきたりの日常なのに、これだけ退屈させないように

描けるってすごいって思う。
パラレル Amazon書評・レビュー: パラレルより
4163230602
No.16
(4pt)

現代において上品であること

「ラブとジョブ」が主題、となればどうしても想起する小説がある。
’80年代のエネルギーが渦巻く村上龍の「テニスボーイの憂鬱」である。
村上は主人公にこんなようなモノローグをさせる。
「誰かを助けることも、誰かに助けられることもできはしない。できるのは
ただキラキラと輝くことだけだ」。
それから20年ほどが経ち、知りあいのキャバクラ嬢の結婚式でのスピーチとして、長島有は次のような地声を聴かせる。
「夫婦円満の秘訣は信じることです。信じるとは、なにか疑わしいことがないから信じるのではなくて、ただもう無闇に信じるのです」。
現代日本でもし上品に生きようと思ったら、長島の意見は傾聴すべきだ。上品さとはカッコいい話し方ができることではなく、ベンツはどの車種に限るといった商品情報に秀でていることではなく、ただ無闇に信じることができるというその一点において測られるべきだ。
時代の変化の(評者にとっては)好ましい変化を掬い取った意欲作である。
パラレル (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パラレル (文春文庫)より
4167693038
No.15
(4pt)

現代において上品であること

「ラブとジョブ」が主題、となればどうしても想起する小説がある。
’80年代のエネルギーが渦巻く村上龍の「テニスボーイの憂鬱」である。
村上は主人公にこんなようなモノローグをさせる。
「誰かを助けることも、誰かに助けられることもできはしない。できるのは
ただキラキラと輝くことだけだ」。
それから20年ほどが経ち、知りあいのキャバクラ嬢の結婚式でのスピーチとして、長島有は次のような地声を聴かせる。
「夫婦円満の秘訣は信じることです。信じるとは、なにか疑わしいことがないから信じるのではなくて、ただもう無闇に信じるのです」。
現代日本でもし上品に生きようと思ったら、長島の意見は傾聴すべきだ。上品さとはカッコいい話し方ができることではなく、ベンツはどの車種に限るといった商品情報に秀でていることではなく、ただ無闇に信じることができるというその一点において測られるべきだ。
時代の変化の(評者にとっては)好ましい変化を掬い取った意欲作である。
パラレル Amazon書評・レビュー: パラレルより
4163230602
No.14
(5pt)

つぼにはまる。

これは、油断していると大変おもしろくて困りますよ。主人公の七郎は大変善良な感じがするが、長期別居の末離婚し、女に餓えていたりもする。その餓え方が小市民的で、女の自分も共感できる。
なべてこの世はラブとジョブ、というのが七郎の友人津田の言葉として出てくるが、七郎も津田も、少しずつラブともジョブともずれているところがいい。ラブとジョブといいながら、ラブでもジョブでもないライフがそこにあるような。でもそれこそがラブとジョブでもあるような。
 あと、北斗の拳とかテトリスとか出てくるので、1970年代生まれの人間は心くすぐられるかも。
パラレル (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パラレル (文春文庫)より
4167693038
No.13
(5pt)

つぼにはまる。

これは、油断していると大変おもしろくて困りますよ。主人公の七郎は大変善良な感じがするが、長期別居の末離婚し、女に餓えていたりもする。その餓え方が小市民的で、女の自分も共感できる。
なべてこの世はラブとジョブ、というのが七郎の友人津田の言葉として出てくるが、七郎も津田も、少しずつラブともジョブともずれているところがいい。ラブとジョブといいながら、ラブでもジョブでもないライフがそこにあるような。でもそれこそがラブとジョブでもあるような。
 あと、北斗の拳とかテトリスとか出てくるので、1970年代生まれの人間は心くすぐられるかも。
パラレル Amazon書評・レビュー: パラレルより
4163230602
No.12
(4pt)

男の結婚観

女が本音で語りだした時代、ガードが固かった男たちも、ぽつぽつと、語りだしたその奥底、相手のトランプをちょっと見ちゃったようで、「なあ~んだ、同じ物を待っているんだ」という男女のゲームへのテンションが、少し下がった読後感である。不倫して別れたはずの妻が復縁も匂わされるような近距離をうろうろされて、結局は「腐れ縁も縁のうち」というしめかたをしてしまった主人公、昔の男は、こんなに大人ではなかったような気もするが、とも思いつつ、時々、急所を刺されつつ、ところどころ撫であうような、妙に肌の感触のある、今後にさらなる期待を持たせる本だった。
パラレル (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パラレル (文春文庫)より
4167693038
No.11
(4pt)

男の結婚観

女が本音で語りだした時代、ガードが固かった男たちも、ぽつぽつと、語りだしたその奥底、相手のトランプをちょっと見ちゃったようで、「なあ~んだ、同じ物を待っているんだ」という男女のゲームへのテンションが、少し下がった読後感である。不倫して別れたはずの妻が復縁も匂わされるような近距離をうろうろされて、結局は「腐れ縁も縁のうち」というしめかたをしてしまった主人公、昔の男は、こんなに大人ではなかったような気もするが、とも思いつつ、時々、急所を刺されつつ、ところどころ撫であうような、妙に肌の感触のある、今後にさらなる期待を持たせる本だった。
パラレル Amazon書評・レビュー: パラレルより
4163230602
No.10
(4pt)

孤独も傷心も、少しずつの再生も、パラレルで。

『ジャージの二人』のときは、じんわりくるおかしみより、妻に対する陰にこもった湿った感情が、いやに目について、どうもしっくりこなかったのですが、この『パラレル』は、とてもうまく、いろんな感情が消化されて描かれていると思いました。あるレベル以上の作品は、こちらが望まずともすうっと、作品の世界に引きこんでくれるような感じがします。
長嶋氏の持ち味である、ちょっととぼけたような雰囲気も、作品全体に行き渡っていて、決して明るい話ではないのに、深刻ぶらず、淡々と物事を受け止める主人公・七郎のようすが、丁寧に書き込まれています。友人の津田、元妻、キャバクラ嬢のサオリ、みんな、どこか醒めたような、それでいて人と繋がりたがっている感じ。サオリの孤独も、元妻の孤独も、七郎は感じているようですが、自分からは入り込んでいかないところなんか、七郎という人間をよく表していると思いました。
サオリの堕胎や、後の結婚。嫉妬に狂ったような赤い唇の女など、結構濃い描写もあるのですが、全体として、するするとした印象で、それなのに、人の様々な感情がこんなに伝わってくる作品は珍しいと感じました。
パラレル (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パラレル (文春文庫)より
4167693038
No.9
(4pt)

孤独も傷心も、少しずつの再生も、パラレルで。

『ジャージの二人』のときは、じんわりくるおかしみより、妻に対する陰にこもった湿った感情が、いやに目について、どうもしっくりこなかったのですが、この『パラレル』は、とてもうまく、いろんな感情が消化されて描かれていると思いました。あるレベル以上の作品は、こちらが望まずともすうっと、作品の世界に引きこんでくれるような感じがします。
長嶋氏の持ち味である、ちょっととぼけたような雰囲気も、作品全体に行き渡っていて、決して明るい話ではないのに、深刻ぶらず、淡々と物事を受け止める主人公・七郎のようすが、丁寧に書き込まれています。友人の津田、元妻、キャバクラ嬢のサオリ、みんな、どこか醒めたような、それでいて人と繋がりたがっている感じ。サオリの孤独も、元妻の孤独も、七郎は感じているようですが、自分からは入り込んでいかないところなんか、七郎という人間をよく表していると思いました。
サオリの堕胎や、後の結婚。嫉妬に狂ったような赤い唇の女など、結構濃い描写もあるのですが、全体として、するするとした印象で、それなのに、人の様々な感情がこんなに伝わってくる作品は珍しいと感じました。
パラレル Amazon書評・レビュー: パラレルより
4163230602
No.8
(5pt)

中年男のリアルな現実

芥川賞を受賞したときから、長嶋さんのことは気になっていたのですが、この「パラレル」で初めて著作を手にしました。
 そんなに期待しないで読み始めたのですが、すごく文章が巧くてびっくり。物語中、イベントらしいイベントは起こらないにも関わらず引き込まれてしまって読むのを止められませんでした。
 主人公は元ゲームクリエイターの七郎。×イチ、仕事無し。元妻からは何故か毎日メールが届く。声をかけてくれる知り合いはいるものの、仕事を再開する気にはまだなれない…。そんな冴えない中年男のリアルな生活が、七郎の一人称で淡々と語られます。
 過去と現在が交錯する構成で、学生時代からの友人・津田や元妻の恋愛も絡まりつつ…七郎は緩やかに緩やかに再生してゆく。その過程を見守っているのがとても心地よかったです。
 一番印象的だったのが、七郎が津田と、団地の屋上で朝を迎える場面。こうした局面を経験しながら、人は否応無しに大人に「ならされて」いくんだなぁ…としみじみしてしましました。
パラレル (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パラレル (文春文庫)より
4167693038
No.7
(5pt)

中年男のリアルな現実

芥川賞を受賞したときから、長嶋さんのことは気になっていたのですが、この「パラレル」で初めて著作を手にしました。
 そんなに期待しないで読み始めたのですが、すごく文章が巧くてびっくり。物語中、イベントらしいイベントは起こらないにも関わらず引き込まれてしまって読むのを止められませんでした。
 主人公は元ゲームクリエイターの七郎。×イチ、仕事無し。元妻からは何故か毎日メールが届く。声をかけてくれる知り合いはいるものの、仕事を再開する気にはまだなれない…。そんな冴えない中年男のリアルな生活が、七郎の一人称で淡々と語られます。
 過去と現在が交錯する構成で、学生時代からの友人・津田や元妻の恋愛も絡まりつつ…七郎は緩やかに緩やかに再生してゆく。その過程を見守っているのがとても心地よかったです。
 一番印象的だったのが、七郎が津田と、団地の屋上で朝を迎える場面。こうした局面を経験しながら、人は否応無しに大人に「ならされて」いくんだなぁ…としみじみしてしましました。
パラレル Amazon書評・レビュー: パラレルより
4163230602
No.6
(5pt)

小さな宇宙で

主人公の名前がまず、いい。
「七郎」って聞くと、ある年齢以上の人は、深沢七郎を思い出すと思うけど、(実際、作中で本人も、父親はそこから名前をつけたって言ってるし)でも、深沢七郎を知らない人の方が多いと思うので、「七郎」って名前の響きは、なんだか大勢の兄弟の中の下のほうの、のんびりしたというか、どうでもいいっていうか、なんかそんな感じ。
七郎は、成り行きでなんとなくゲームディザイナーになって、
ある程度ヒットしたゲームをつくり、今はそのおかげで食っている無職の三十代の男。
会社をやめたのは、今の世の中の経済について批判的な思いがあったためだが、一昔前の時代の人とは違い、声高にその意見を主張したりしない。
ただひとりの親友は、対照的に、がむしゃらに経済的成功を追及し、一度は社員50人から抱える会社の社長になるが、ついには、倒産してしまう。
しかし、彼もまた、どこか深刻さに影がなく、飄々と時代を生きているような感じを受ける。
この二人を軸に、主人公の離婚した元妻や、親友の付き合っているキャバクラ嬢、そして弟子(この、弟子という言葉は、男の生き方について一つのテーマにもなっていて、この辺は女の私には絶対ない発想に思えて面白い)というべき存在の男たち。
彼らが絡みあい、交錯しつつ、でも淡々と物語が語られていく。
この語り口が作者独自の世界で、とてもいい。
脱力系というか、ちいさな宇宙観というか。
「神は細部に宿る」って諺もあるくらいだから、
人生の大事な部分は、こういう些細な生活のディテールにあるんだと、つくづく思わせてくれます。
「結婚は文化である」とか、「恋人でも、家族でも、友達でもない、弟子という存在」とか、
それぞれの登場人物が何気なく言う台詞は、読んだ人それぞれの自分の今の心境に、すとんと胸におちてくるものが、一杯つまってると思う。
しばらくして、読み返すと、今回とはまた違ったところでぐっと来るものがありそうだし。
きっとずっとそばに置きたくなる、お気に入りの一冊になると思います。
パラレル (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パラレル (文春文庫)より
4167693038
No.5
(5pt)

小さな宇宙で

主人公の名前がまず、いい。
「七郎」って聞くと、ある年齢以上の人は、深沢七郎を思い出すと思うけど、(実際、作中で本人も、父親はそこから名前をつけたって言ってるし)でも、深沢七郎を知らない人の方が多いと思うので、「七郎」って名前の響きは、なんだか大勢の兄弟の中の下のほうの、のんびりしたというか、どうでもいいっていうか、なんかそんな感じ。
七郎は、成り行きでなんとなくゲームディザイナーになって、
ある程度ヒットしたゲームをつくり、今はそのおかげで食っている無職の三十代の男。
会社をやめたのは、今の世の中の経済について批判的な思いがあったためだが、一昔前の時代の人とは違い、声高にその意見を主張したりしない。
ただひとりの親友は、対照的に、がむしゃらに経済的成功を追及し、一度は社員50人から抱える会社の社長になるが、ついには、倒産してしまう。
しかし、彼もまた、どこか深刻さに影がなく、飄々と時代を生きているような感じを受ける。
この二人を軸に、主人公の離婚した元妻や、親友の付き合っているキャバクラ嬢、そして弟子(この、弟子という言葉は、男の生き方について一つのテーマにもなっていて、この辺は女の私には絶対ない発想に思えて面白い)というべき存在の男たち。
彼らが絡みあい、交錯しつつ、でも淡々と物語が語られていく。
この語り口が作者独自の世界で、とてもいい。
脱力系というか、ちいさな宇宙観というか。
「神は細部に宿る」って諺もあるくらいだから、
人生の大事な部分は、こういう些細な生活のディテールにあるんだと、つくづく思わせてくれます。
「結婚は文化である」とか、「恋人でも、家族でも、友達でもない、弟子という存在」とか、
それぞれの登場人物が何気なく言う台詞は、読んだ人それぞれの自分の今の心境に、すとんと胸におちてくるものが、一杯つまってると思う。
しばらくして、読み返すと、今回とはまた違ったところでぐっと来るものがありそうだし。
きっとずっとそばに置きたくなる、お気に入りの一冊になると思います。
パラレル Amazon書評・レビュー: パラレルより
4163230602
No.4
(5pt)

金八先生がこの小説には登場します

妻と別れてぷらぷらしてる元ゲームデザイナーの向井七郎、向井の大学以来の友人で社長の津田。二人ともいい味の駄目人間である。その度合いは町田康と張るくらい。
いとおしくなる人々は沢山描かれている。また著者は男性なのだが、女性か男性か分らない。そのフラットな語り口で90年代以降ののっぺりとして滑稽な空間からこぼれてしまいそうな破片を拾いあげ、描き出す。
結婚と離婚、加害者意識と被害者意識etcそういったテーマも自然と見つかるだろうが、長嶋有さんの小説はもっと私たちに「ひっかかる」小物が散りばめられていて、大味な小説では表現されない、戸惑いやもどかしさを私たちにもたらしてくれる。
もし興味が湧いたらポプラ社のサイト内の「ポプラビーチ」の連載『電化製品列伝』を読んでみるといいかもしれません。長嶋さんの著書に登場する電化製品について、ときに作品と絡めて、ときに時代的なものを感じさせながら綴られています。バックナンバーも読めます。長嶋さんのエッセイとして、そして「電化製品」のアーカイヴとして機能していて、いろんな意味で貴重だと思います。
「パラレル」と並行して読むと楽しさもひとしおです。
パラレル (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パラレル (文春文庫)より
4167693038
No.3
(5pt)

金八先生がこの小説には登場します

妻と別れてぷらぷらしてる元ゲームデザイナーの向井七郎、向井の大学以来の友人で社長の津田。二人ともいい味の駄目人間である。その度合いは町田康と張るくらい。
いとおしくなる人々は沢山描かれている。また著者は男性なのだが、女性か男性か分らない。そのフラットな語り口で90年代以降ののっぺりとして滑稽な空間からこぼれてしまいそうな破片を拾いあげ、描き出す。
結婚と離婚、加害者意識と被害者意識etcそういったテーマも自然と見つかるだろうが、長嶋有さんの小説はもっと私たちに「ひっかかる」小物が散りばめられていて、大味な小説では表現されない、戸惑いやもどかしさを私たちにもたらしてくれる。
もし興味が湧いたらポプラ社のサイト内の「ポプラビーチ」の連載『電化製品列伝』を読んでみるといいかもしれません。長嶋さんの著書に登場する電化製品について、ときに作品と絡めて、ときに時代的なものを感じさせながら綴られています。バックナンバーも読めます。長嶋さんのエッセイとして、そして「電化製品」のアーカイヴとして機能していて、いろんな意味で貴重だと思います。
「パラレル」と並行して読むと楽しさもひとしおです。
パラレル Amazon書評・レビュー: パラレルより
4163230602