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忘れ貝



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【この小説が収録されている参考書籍】
忘れ貝

忘れ貝の評価: 5.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(5pt)

その場から一歩を踏み出す

この作家さんにしては珍しい、現代をモチーフにした作品で、
テーマは「癒し」と言っていいと思う。
私自身は「癒し」という言葉が好きではない。
正確に言うと、今、世間で氾濫している「癒し」の使い方がいやなのだ。
カワイイものやキレイなものを見たり聞いたりするだけで癒されるはずなんかない。
それは一時的に慰められているだけで、しばらくすればまた痛みは戻ってくるのだから。

しかし、この小説では、「癒し」について真っ向から取り組んでいる。
「癒し」とは、自力で得なければならない「力」であって、
その後押しになるものが、環境であったり、家族であったり、他人であったりする。
「癒し」としてそれらが作用するかどうかは、本人がどう立ち上がって、
その場から一歩を踏み出すかにかかっている。

内容については触れられないが(できるだけ予備知識なしで読んでほしいと思った)、
喪失感から立ち直れない人には、ひとつのきっかけを与えてくれる本だと思う。
この小説のラスト、勉とその友人たちに後押しさせるように歩を進めた美奈子の姿が、
自分自身の立ち直りのイメージとも重なる。
また、そんな風に一歩を踏み出せたらいいと思った。

こんな小説を書いてくれてありがとうございます。
忘れ貝Amazon書評・レビュー:忘れ貝より
4163235205

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