罪人に同情し、逃走の手助けをしたとして、同心の稲葉七十郎が蟄居を命じられてしまった。

四ッ谷の辻に五千両が置かれていた。そこには「御救米の購入に充てるべきものなり」と書かれた一枚の紙が残されていた。

赤坂裏伝馬町で人が死んでいるという通報を受け、稲葉七十郎は現場へ駆けつけた。

発見された男女の死骸。二人とも、正確に心の臓を貫かれており、下手人はかなりの手練であることがわかった。

四ッ谷の辻に五千両が置かれていた。そこには「御救米の購入に充てるべきものなり」と書かれた一枚の紙が残されていた。

七十郎と早苗の祝言のさなか、人殺しの知らせが入った。婚礼衣装のまま、勘兵衛や修馬たちとともに必死に駈ける七十郎。

紀伊国坂で右腕を切り落とされた死骸が見つかった。南町奉行所の稲葉七十郎は中間の清吉とともに駆けつけ、事件の探索に入った。

江戸城内の見廻りを終えた勘兵衛のもとへ、急報が飛び込んできた。番町で使番が斬り殺されたとのことだった。

早苗に想いを募らせる修馬。そんな修馬の悩みを聞くために酒につきあった勘兵衛は、帰り道に何者かに後ろから斬りつけられた。

江戸に名探偵、参上! 石見国で藩を揺るがす陰謀に巻き込まれてしまった永見功兵衛。

道場仲間と酒を飲んだ帰路、古谷勘兵衛は、いきなりすごい遣い手に襲われる。

書院番から徒目付へ移籍となった久岡勘兵衛。やっと慣れてきたところに、初めて徒目付として扱う事件が舞い込んできた。

書院番の同僚、上田半左衛門と武藤源太郎は長年憎みあっていた。

鈴野屋伊兵衛が、料理屋での懇親会の帰途、何者かにかどわかされた。

町医者が遙かに及ばぬ医術とめっぽう強い喧嘩技を持つ仁平のもとに難題がふりかかる。

町医者の法徳が、患者を装った何者かに殺された。

名同心との誉れ高かった御牧丈右衛門が隠居して二年。 十手を受け継いだ文之介は、美味い物と娘の尻ばかり追いかけている。

武田との同盟の証として信玄の嫡男・義信に嫁いだ今川義元の娘・日奈姫。

南町奉行所の同心、塩川鹿三郎と大八が行方しれずとなった。

葬儀をだしていた男が殺された。死んだはずの商家の隠居は葬儀の最中に刺し殺され、本当にあの世に送られてしまったのだ。

茶を商う砂栖賀屋が押し込みに入られたという報せがあり、南町奉行所定町廻り同心の御牧文之介と中間の勇七が駆けつける。

大地震の被害を受け、江戸の治安は乱れきっていた。

東照神君のお宝、頂戴仕り候! 藍蔵から借りた一両を五両にして賭場を出た矢先、頭巾の侍が一郎太の行く手を塞いだ。

半身が町地に飛び出した神社の首つり 殺しか？　自裁か？ 南町奉行所定町廻り同心の御牧文之介は、ある朝、屋敷の前に籠いっぱいのかぼちゃが置かれているのに気付く。

江戸は白金村に戻り、手習所を再開した興津重兵衛。

江戸白金で行き倒れとなった重兵衛は、頑健な体躯とくっきりとした目鼻立ちを持つ二十三歳の浪人だ。

婚約したおそのを伴い、故郷の諏訪に帰った重兵衛。

周防国で何者かに毒を盛られて倒れた真田俊介。辛くも一命を取り留めたが、なんと目が見えなくなってしまった。

信州真田家跡取りの俊介は忠臣の仇討ちのため、ひとまずの目的地である久留米に到着。

生活苦にあえぐ旗本の間で、娘を裕福な商人の後添いにすることが増え、幕閣内で問題になっているらしい。

幕末、名高い道場主の息子でありながら次男であるが故にその才を隠し生きてきた伊織。

大井川を渡れば駿河国――のはずが、良美たちの乗る蓮台に変事が。

駿州沼里城下で起こった久しぶりの殺し。

甲州街道で何者かに狙撃された重兵衛。実家の興津家では、重兵衛の葬儀が行われる。

勇七と弥生の祝言で、いささかふつか酔いだが、さすがに見廻りは欠かさぬ文之介。

旅の目当ての地である筑後久留米に到着した真田俊介一行、まずは名物のうどんに舌鼓を打つ。

お春から嬉しい報せを聞けたものの、幸せ満ちる間もなく、辻斬りの探索に奔る文之介。

執拗に命を狙ってくる見覚えのない浪人が、十六年前に関わった事件に絡んでいることを悟った丈右衛門。

男が刺し殺された。さっそく探索に取りかかった文之介と勇七は、人探しのために上方からやってきた旅篭の客だと突きとめる。

ついに重兵衛がおそのに求婚。その余韻も冷めぬまま、二人は重兵衛の朋輩だった柿ヶ崎作之助に出くわす。

婚約を母に報告するため、おそのを伴い故郷の諏訪へと旅立った重兵衛。道中、一人旅の腰元ふうの女と知り合う。

おそのと正式に婚約を交わしたばかりの重兵衛だったが、朋友の作之助と吉原に行ったことが判明。

手習子のお美代が消えた。楽しみにしていた秋祭りを前に自ら姿を隠すはずはないと考えた重兵衛が捜し始めると…(「梵鐘」)。

旅姿の侍が内藤新宿で殺された。北町奉行所同心・河上惣三郎が探索を進めると、重兵衛の住む白金村へ向かう途中だったらしい。

夏目影二郎の住む長屋に、国定忠治の使いという男が現われた。

江戸に衝撃が走った！上州の侠客、国定忠治が押し込み強盗を働いたのだ。

父・常磐豊後守秀信の影御用を務める夏目影二郎の前で巫女が襲われた。

楓川に架かる新場橋で人足姿の若者が迷子になった老人を背負って立ち往生していた。

公事宿『巴屋』出入物吟味人の日暮左近は、明神下の通りから神田川に架かっている昌平橋の袂で、中年武士に詰め寄られている十六、七歳くらいの武家娘を見かけた。