ピュグマリオンは種を蒔く
- 同級生 (93)
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脳を苗床にし、人の血肉によって成長して、脳の持ち主をそっくりコピーする魔性の植物・シシクイバナ。恋した少女をよみがえらせるため、主人公が凶行に走るホラーですが、とにかくこの「シシクイバナ」の設定がよく出来ていて、うならされました。 死者蘇生とカニバリズムの物語であり、シシクイバナに仮託された人類の悪性など、読んでいて引き込まれるくだりも幾度もありました。しかし、同時にもったいなくも思います。 本作は2016年、ジャンプホラー小説大賞銅賞を受賞した作品で、noteのJUMP j BOOKSアカウントの記事(2021年11月22日)では「これまでで一番怖かった」「あの作品くらい怖さの筆力を研いでいる人はまだ出てきていない」と絶賛されており、期待して読んだのですが……正直「この程度で?」と首を傾げてしまいました。「応募作品の中でも、グロとかスプラッターに向かっている作品に関しては及ばない」とも言われていましたが、生首をただ生首、と説明してハイ終わりなど、作中のグロ描写はどちらかというと淡泊な印象です。起きていること事態は確かにおぞましいのですが……。 また、ある人物が実はエド・ゲインばりの猟奇殺人鬼だったことが判明するくだりでは、物語としての必然性も薄く、単にショッキングに装飾しようとして安っぽさが際立って感じられました。その属性を振るなら、他に良さそうな人物がいたのですが……。 主人公と母の関係に隠された秘密については、余人に語られるよりは主人公の主観や彼からの語りで見たかったし、主人公が――という落ちは、彼が再び――という場面まで見たかったけれど、その前に終わってしまったのも残念です。中心の設定であるシシクイバナは本当によく出来ていて、つくづく惜しい作品でした。 | ||||
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