冷たい月
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アメリカ・ヴァージニア州に暮らし報道記者から転進し大成功した新鋭女流作家パーシャルが2007年度アガサ賞最優秀処女長編賞を受賞した心理サスペンスの傑作です。本書のヒロイン、レイチェルは27歳独身の獣医で、幼い頃に父を交通事故で亡くし精神分析医の母ジュディスと心理学を学ぶ大学院生ミッシェルと3人で仲良く一緒に暮らしていた。しかし、ある日レイチェルが職場の動物クリニックで幼い女の子が泣いている姿を見て遠い日の記憶を甦らせた事がきっかけで平和な家族に暗雲が漂い始める。父の話を訊ねると頑なに拒絶する母と盲目的に母の味方に回る妹と仲違いしてしまったレイチェルは自分を抑えられず次第に不吉な疑念を覚え真相をとことん突き止めようとするのだが・・・・。本書の前半では36歳のクリニックの院長ルークがレイチェルに近づき愛を告白する奥手の初々しいロマンス小説の味わいが楽しめます。それでもレイチェルは身近な幸せに満足して安易に妥協したりせず断固初心を貫く強い意志の持主で恐れつつも調査を進めます。序盤から中盤までは手探り状態で何ひとつ解らず五里霧中でしたが、終盤に至り急転して物語は思いも寄らぬショッキングで禍々しい様相を呈して行きます。本書はミステリーとして見ると警察捜査の側からではなく素人のヒロインが過去の出来事の記録に当たり当事者の立場で謎を暴いて行く物語で、真相自体も殊更意外ではなくよくあるお話なのですが、非凡なのは真相が判明してからヒロインが選択する道で単純に正義の面だけで割り切れる物ではなく複雑な心情が絡んで深く考えさせてくれます。現実に立ち向かう勇気がなく我儘な妹のミッシェルもいつか姉の優しい心遣いに気づく日が来るでしょう。本書を読んで悲しいけれど時の流れは人を変えてしまう物だと感じ、幸せな実母と訣別し例え悪人でも育ててくれた母の死後の名誉を守ろうとするヒロインの選択に共感を覚えました。 | ||||
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3か4か迷ってしまったんだけど結局、☆4つで 文章は巧いです。 特別グッとくることはないんですが、主人公の切なさや葛藤が解りやすい…特に姉妹や兄弟がいると思いあたる葛藤もあるかも。 惜しいのは妹との関係をもっと掘り下げれば最後泣けたかな? あとかなりの部分、「きっとこうなんだろうな」 と思ったとこは当たってました。 予想外なとこもなくはないけど。 でも非常に読みやすいしノンストップです。 オススメです。 | ||||
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