憲兵トロットの汚名

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評判

憲兵トロットの汚名の評価:

3.00/5点 レビュー 3件。 - ランク

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全2件 1〜2 1/1ページ
No.2
(2pt)

幻想小説か

1968年のハヤカワ・ミステリの復刊。

 David Elyの『Trot』(1963年)の翻訳。

 『ヨットクラブ』に比べると、かなり物足りない。というよりも、その幻想味にうんざりさせられる。奇妙な味の作家は短篇以外は手がけるな、とすら言いたくなる。

 第二次大戦後のパリを舞台に、アメリカ軍の元兵士が、戦争に関わる重大な秘密に迫っていくという話だが、とにかく訳が分からない。主人公の置かれた立場がはっきりしないし、周囲の人間の行動の首尾一貫しないことといったらないし、核心となる秘密のちらつかせ方がいらつく。

 これしか読む本がない、という時でなければ通読できないだろう。私は旅行中だったので仕方なく。
憲兵トロットの汚名 (ハヤカワ文庫 HM) Amazon書評・レビュー: 憲兵トロットの汚名 (ハヤカワ文庫 HM)より
4151748024
No.1
(3pt)

物足りなさも感じますが

近年、短編集『ヨットクラブ』が翻訳出版されて注目を集めたデイヴィッド・イーリイの処女長編。
第二次世界大戦後、ドイツに駐留しているアメリカ軍の憲兵ウィリアム・トロット一等軍曹は、パリで一緒に休暇中のピート・マレイ軍曹を逮捕するよう指令をうけるが、取り逃がしてしまう。上官からワザと逃がしたと疑いをかけられ、誤って殺人まで犯してしまったトロット軍曹は、護送中に脱走し、パリへと向かう。マレイを捕まえ、自分の汚名を返上するために。
自分の居場所と信じていた軍隊から裏切られ、名誉を回復するためにパリへと向かうがそうそううまくいくはずもなく、さらに悲惨な生活へと堕ちていくみじめで情けないトロット軍曹、が、それでもなんとかしようともがき耐え忍ぶ姿が迫力ある筆致で描かれています。
みじめな姿と繰り言にいい加減ウンザリしはじめる頃になるとそれまでとは一転、カーチェイスや銃撃戦など派手でスピーディーな展開となり、最後まで読者を飽きさせません。
短編の切れ味に比べると物足りなさも感じますが、作者の紹介の際に必ずといっていいほど使われる「奇妙な味」、「異色作家」の雰囲気を十二分に味わえる一作です。
憲兵トロットの汚名 (ハヤカワ文庫 HM) Amazon書評・レビュー: 憲兵トロットの汚名 (ハヤカワ文庫 HM)より
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