THE 密室 (実業之日本社文庫)
発行日:2016年10月06日
出版社:実業之日本社
ページ数:336P
あらすじ
「犯罪の場」飛鳥 高大学で土木工学の教鞭をとる博士の教室で、実験が行われている騒音の中、いっしょに実験をしていた学生が後頭部に血を流して倒れていた。部屋の窓には開けられた形跡はなく、内部の人間が疑われたが、そこには意外な真相が…。「白い密室」鮎川哲也雪の日、女子医大の女生徒が教授宅を訪れると、雑誌の編集長と居合わせた。そこでは教授が背中を刺されて死んでいた。雪がつもる庭に残されていたのは二人の靴跡だけ。論理的には密室犯罪であることが明白だが。警察に事件の解決の相談をもちこまれた貿易商の星影龍三は…。「球形の密室」泡坂妻夫「さそりの殿様」と呼ばれる人嫌いの大富豪が、要塞の如き堅牢なシェルターの中で殺された。蟻一匹入る隙間もない部屋には凶器も見つからない。絶対安全なはずの密室で何が起きた!?偶然居合わせた亜愛一郎の推理は?「不透明な密室」折原一建設会社の社長が執務室でナイフを刺して死んでいた。内側からは鍵が掛かっている密室の状況からすると、自殺とも考えられるのだが、密室好きの黒星警部は他殺と信じて疑わない。白岡町町民センターの建設に関わるトラブルもあったというが…「梨の花」陳舜臣文化史研究所の中で襲われた浅野。意識を取り戻した浅野だが、駆けつけた刑事の質問に、閃光に目つぶしをくらい、犯人の顔も見ていないという。さらに襲われた状況は密室で人間の出入りできるスキマはないようだ。なぜ浅野が狙われたのか、婚約者の芙美子もいぶかるが…。「降霊術」山村正夫一流陶芸家・蒔室が殺された。数時間前、心霊実験の会で女霊媒師に、三十八年前に自殺した恋人の霊を呼び出してもらったばかりだった。土蔵で密室状況で死んでいた蒔室は、やはり恋人の霊に恨み殺されたのか…「ストリーカーが死んだ」山村美紗裸で町を走るストリーキングの女が突然道路上で倒れ、「デンワボックスニ…」と言い残して死んだ。女の父親と婚約者の男が警察に出頭して、事件当時、女が部屋にいることを電話で確認したあと、女が出てくるのを見張っていたが、出た形跡はなかったと証言した。女はどうしてマンションから消えたのか…