アイリーンはもういない
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あらすじ
アイリーンは平凡で物静かな女に見えた。だが、内には激しい感情を抱え、自分だけのルールに従って生きていた。酒浸りの父親を憎み、自分の女らしさも嫌悪した。ろくに食事をせず、母親が遺したサイズの合わない服を着た。シャワーは浴びず、体の汚れはできるかぎり我慢するのを好んだ。彼女が「監獄」と呼ぶ少年矯正施設で働くときは、ひとりで、同僚や少年たちの妄想を膨らませていた。単調につづく彼女の人生に転機は突然やってくる。魅力的な女性レベッカとともに、取り返しのつかないかたちで―強烈なまでに暗く屈折しつつ、たくましくもある等身大の女性を描き出すアメリカの新鋭のデビュー長篇。PEN/ヘミングウェイ賞受賞、ブッカー賞最終候補。(「BOOK」データベースより)
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評判
アイリーンはもういないの評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 - ランク
アイリーンはもういないの総合評価:
9.00/10点 レビュー 2件。
感想一覧
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出るまでにドラマがあり、心が変化していくのではない。
殆どのページはその女性の心理がどれほど鬱屈し、その生活に喜びがなく、
半面、押さえつけられた内面は歪み、妄想を楽しみにするという暗い絵で、ほとんど動かない。
手塚治虫氏の『ばるぼら』に似た感じの打ち棄てられた感もありますが、
アイリーンには徹底して外の世界がない。
自分で閉じ込めている部分もあり、目だけはぎらつかせて外を呪い、
万引き、試着した服を傷つけるなど性格の悪い行動もします。
「しかし、それは50年前の過去のこと」
この預言によって、読者は、魅力的ともいえない彼女がどうして
幸せになったのか興味をもって読み続けられるでしょう。
後半部は、前半とは打って変わった大展開をしていきます。
あとがきにヒッチコックの「レベッカ」をモデルにしたとありますが納得。
ビクともしなかった負け犬が、レベッカの野心ともいえる
行動に便乗することによって、ロープをきり、のら犬になります。
その後、どうやって家族を得たのかはほとんど書かれていませんが、
違う名前で呼ばれて生きていきます。
貧しさから抜け出すサクセスストーリー、また、成功してピークを過ぎた後、
実は子供時代こんなに苦労したんだという有名人のエッセイ等は多いですが、
世の中で顧みられることのない女性が家を出るだけを切り口にして仕上げられてる。
切れがある作品です。