甦える旋律
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フランスのサスペンス小説界の巨匠ダールが1956年に発表した第7作で、優れた新人ミステリー作家に与えられる「フランス推理小説大賞」を受賞したラブ・サスペンスの傑作です。ヴァイオリンのケースを胸に抱いて不意にぼくの車に身を投げた美しい女は一瞬のブレーキが間に合って命は助かったが、その衝撃で過去の記憶の一切を失ってしまう。後に名前がマリアンヌとわかった彼女にぼくは一目惚れし、何とか助けようと試みて遂に辿り着いた先には思いも寄らない恐るべき死の匂いが漂っていた。前半はスペイン、カシティールデフェルスの焼けるように暑い楽園でのぼくと優しく愛情深いマリアンヌとの喜びに満ちた生活が描かれます。やがて謎を追ってフランスへと帰国した事で望み通り真実は掴めますが、それが不幸を呼び寄せるのを早める結果になるのが、何とも皮肉な巡り合わせと言えましょう。けれど一度運命の歯車が回り出すと、もう無邪気に幸せだった輝かしい日々には二度と戻れなくなるのがとても悲しく痛ましいです。この悲しい結末は男がもう少し冷静で辛抱強く振舞っていたら、もしかすると違った物になっていたかも知れないなとも思えますが、この種の物語の常で不幸は情け容赦なく加速度的に襲い掛かり、恋人達に無慈悲な運命を用意して取り返しのつかない悔恨の思いだけを残します。本作は恋の喜びと切なさを鮮烈に描いたラブ・サスペンスの傑作だと確信致します。 | ||||
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