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囲碁小説としての比重が大きく、ミステリを期待すると肩透かしを食ってしまう。知能指数208の天才囲碁棋士・牧場智久の初登場作で、ゲーム三部作の一作目であるが、主人公が小学生のためか殺人事件が非常に軽く扱われており全体的につくりもの感が強い。古臭い言い回しが気になる箇所もあるが会話文が多くスリラー展開もあり、40年近く前の作品にしては可読性の高い文章に思える。がしかし、随所にみられる囲碁に関する用語と薀蓄には、読み進める手を遅れさせるか、諦めて読み飛ばさせる効果しか感じなかった。本格推理要素を混ぜ込んだ、囲碁ものライトミステリといったところか。囲碁に関心があるのかどうかによって評価は大きくわかれるだろう。読む人を選ぶ小説であることは『匣の中の失楽』と同じだが、その魅力には天と地ほどの差があるといっても、過言ではない。
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囲碁殺人事件(講談社文庫2017年)の感想
(もりあつお) 【ネタバレあり】囲碁小説としての比重が大きく、ミステリを期待すると肩透かしを食ってしまう。知能指数208の天才囲碁棋士・牧場智久の初登場作で、ゲーム三部作の一作目であるが、主人公が小学生のためか殺人事件が非常に軽く扱われており全体的につくりもの感が強い。古臭い言い回しが気になる箇所もあるが会話文が多くスリラー展開もあり、40年近く前の作品にしては可読性の高い文章に思える。がしかし、随所にみられる囲碁に関する用語と薀蓄には、読み進める手を遅れさせるか、諦めて読み飛ばさせる効果しか感じなかった。本格推理要素を混ぜ込んだ、囲碁ものライトミステリといったところか。囲碁に関心があるのかどうかによって評価は大きくわかれるだろう。読む人を選ぶ小説であることは『匣の中の失楽』と同じだが、その魅力には天と地ほどの差があるといっても、過言ではない。