登場人物はそれぞれに魅力的に描かれている。アンダーソンとその夫人のカレン、ノンフィクション・ライターのバーバラ、上司のジョン、そして原住民の少年たち。とりわけスウェンソン女史の存在感は、主人公であるマリーナ以上に大きかった。読み応えのある小説には必ず魅力的な人物が登場するのだ。こうした心惹かれる人物を多く登場させて、アマゾンの熱気を感じるリアリティにあふれた壮大な虚構の物語を創りだしたアン・パチェットの筆力には感服した。本作品は2011年の全米の多くの文学賞で1位に選ばれたベストセラー小説「State of Wonder」の待望の邦訳である。日本でも広く読まれることを私は願っている。海外小説でなくては味わえない読書の喜びが本作品から得られるに違いない。
でもこの物語に強烈な彩りを与えているのはスウェンソン博士でありイースターであり、何より部族、動植物、昆虫、菌類などアマゾンの大自然そのものです。まさしく STATE OF WONDER !!