恋仲である新兵衛と智穂だが、智穂の父親、牛島兵衛は二人の中を認めてくれず、新兵衛は思い悩む日々。

駿州沼里城下で起こった久しぶりの殺し。

沼里を横切る東海道で見つかったのは、旅人の死骸。二つある。

町医者の法徳が、患者を装った何者かに殺された。

書院番から徒目付へ移籍となった久岡勘兵衛。やっと慣れてきたところに、初めて徒目付として扱う事件が舞い込んできた。

発見された男女の死骸。二人とも、正確に心の臓を貫かれており、下手人はかなりの手練であることがわかった。

紀伊国坂で右腕を切り落とされた死骸が見つかった。南町奉行所の稲葉七十郎は中間の清吉とともに駆けつけ、事件の探索に入った。

赤坂裏伝馬町で人が死んでいるという通報を受け、稲葉七十郎は現場へ駆けつけた。

江戸城内の見廻りを終えた勘兵衛のもとへ、急報が飛び込んできた。番町で使番が斬り殺されたとのことだった。

七十郎と早苗の祝言のさなか、人殺しの知らせが入った。婚礼衣装のまま、勘兵衛や修馬たちとともに必死に駈ける七十郎。

四ッ谷の辻に五千両が置かれていた。そこには「御救米の購入に充てるべきものなり」と書かれた一枚の紙が残されていた。