蛇の牙
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身の危険を感じたIRAの幹部が身の保証を条件に内部情報を密告し・・・というお話。 ここで描かれている謀略は昨今のテロ事件とは若干異なり、まだ宗教対立が激化する前、赤軍とか共産主義がテロ化した頃の話なので、9・11以後の世界を経験した世代にはちょっと古く感じるかもしれませんが、そういう事を置いておいて、一つの謀略小説として読むとよく出来ていてなかなか楽しめました。と、単純に楽しんでいい訳ではないですが、読み物としてはよく出来ていると思います。 クレア・フランシス氏の作品でも取り上げられておりましたが、最初は思想的だった運動が単なるテロになって堕落する事が多かった様で、ここでも最終的にテロにはしり、革命の為なら手段を選ばない、人名も軽視するという堕落した革命組織が悲惨に思えました。 昨今ではこの手の小説のテーマに「暴力の連鎖を止める」という事が主題になるものが多い様で、ケン・ローチ監督の衝撃の強い「ルート・アイシッシュ」もそういう映画でしたが、この小説でも最後に悲しい暴力で話が終わるので、色々考えさせられました。 それと、所謂ストックホルム症候群についてよく書いてあって、どういう過程でマインドコントロールが行われるかが平明によく判り、興味深かかったです。アクションシーンも緊迫感があり、読み物としての面白さも忘れずに書いている姿勢が偉いと思いました。 少し古いですが、読む価値のある謀略小説の傑作。是非ご一読を。 | ||||
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