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密室の妻



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【この小説が収録されている参考書籍】
密室の妻 (1962年)

密室の妻の評価: 5.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(5pt)

東都ミステリの煽り文句に騙されるなーでも一応本格ミステリ

東都ミステリの一冊として刊行された本作は、かなり幻の作品である。
著者は「硝子の家」が知られているし、そちらは光文社の本格推理シリーズで読むこともできる。
「硝子〜」のほうは、かつて「幻影城」誌で復刻されたこともあった。
私の初読は旧宝石誌で、幻影城で再読し、本格推理シリーズでもまた読んだ。

それと比べると、本作は復刻されたことがない。
私も古書店でカバーもないヨレヨレ状態のものを入手したときは、狂喜したものだった。
さて、内容はどうかというと、期待が大きかった分、こんなもんか、という感じが強かった。
それが20代のころで、そのまま再読する機会がなかった。
今回改めて読み直すと、その著者が多分無理に取り込んだと思われる社会性が、何だか良い感じの味付けに感じる。
他の妙な設定というか味付けも、ある程度人生を送った今だと、特別違和感なく読めてしまった。
これって、良いことなのだろうか。
素直に面白かったよ。

しかし、とても今のミステリを読みなれた人たちにとっては、何ともだるい、そして地味なストーリー展開と、さらにはなんてこっちゃの真相という三重苦で、全く受けないだろう。
復刊されないのも、いたしかたのないことだと感じる。

それでも、物好きというか怖いもの好きにとっては、一度は手を出してみたい作品なのだろう。
本作よりは、アクション色が強くなるが「知っているのは死体だけー女魔ドコ」のほうが、ストーリーに起伏があって面白い。
それでも、本作のもつ意味というか、東都ミステリのうたい文句も含めて、復刊される価値はあるかもしれない。
まあ、私みたいなもの好きしか買わないだろうから、すぐに絶版になっちゃうと思うけど。

なにしろ、探偵の名前が伝法だし、舞台は関西だし、なんかあっち系の話かと思っちゃうね。
一応本格ミステリなんだけど。
犯人とかはバレバレだけどね。
密室の妻 (1962年)Amazon書評・レビュー:密室の妻 (1962年)より
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