冷血の彼方
評判
冷血の彼方の評価:
3.67/5点 レビュー 3件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1〜2 1/1ページ
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冷血の彼方の評価:
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社会主義国家から転向したとはいえ、スロヴァキアではまだまだ党による支配と反政府主義者には秘密警察を通じてありとあらゆる手段で弾圧と粛正が与えられる社会です。そういう世界であるが故に、主人公のヤナも、元旦那でバレエダンサーだったダノや、娘のカトカとの間にとても厳しい確執と別れを経ており、国をまたぐ人身売買ネットワークの捜査というミステリとしての本編と同じ比重で、その悲しい家族の軌跡が描かれています。
正直、暗くて重いし、ひたすら人が殺され続けます。
それも結構残酷な方法で、あっけなく殺されていきますので、このあたりは好みが別れるかなぁと思います。
あらすじとしては、これらの事件には、犯罪組織の王であるコパという人物の影が最初からちらつきます。コパはいろいろな国にまたがる犯罪組織のボスで不可侵の存在とされていますが、彼が死んだのではないか、という噂が犯罪組織内部の内紛も引き起こして事態はだんだんコントロールを失っていきます。そんな中、国をまたいでの捜査権をもたないヤナは、直接捜査の指揮を取れるわけもなく、いろいろな制約のある中でほぼ個人的に事件を追いかけ続けます。
最初はウクライナ、次いでEUの首都的なストラスブール、そして南のニースへと。
捜査範囲は広がり、死体も増えていき、いつしか犯人を追いかけているのか犯人に追いかけられているのかわからない状態に陥りつつもヤナは少しずつ事件の核心へと迫ります。そして、その核心はまた新たなシリーズ展開に繋がるエンディングでもありました。読み応えは十分ながら、腰を据えて読まないとちよっとつらい部分もありで、次作までは評価が未確定な一冊です。