女妖 (春陽文庫―合作探偵小説シリーズ)
発行日:1993年12月01日
出版社:春陽堂書店
ページ数:230P
あらすじ
伯父のへそくりを盗み出して20日間の放浪の旅で遣いはたしてしまった青山浩一には、いまさら勤め先へ帰るのも厭わしく、いまやいつ、どこで、どうやって死ぬか、ということだけが唯一残された問題だった。彼は暮れゆく海岸で空を眺めながら幻を見ていた。それは、空いっぱいに浮かんだ裸の女だった。西洋名画の聖母像にも似て、さらになまめかしい情欲に光り輝いている。彼は、その美しい女に呑み込まれたい、と思っていた!?『探偵実話』昭和29年1月号に一挙掲載された「女妖」は、江戸川乱歩・香山滋・鷲尾三郎と引き継がれていくが、はたしてこの胎内回帰願望に取り憑かれた男の末路は…!?―他に乱歩が時代物に筆を染めた珍しい合作時代小説「大江戸怪物団」を特別併収した。