芝公園六角堂跡
発行日:2017年02月28日
出版社:文藝春秋
ページ数:192P
あらすじ
狂える藤澤清造の残影――独りの死者と独りの生者。鬼気迫る四篇の〝夜〟と〝昼〟ここ数年、惑いに流されている北町貫多。あるミュージシャンに招かれたライブに昂揚し、上気したまま会場を出た彼に、東京タワーの灯が凶暴な輝きを放つ。その場所は、師・藤澤清造の終焉地でもあった――。「闇に目をこらすと、そこには狂える藤澤清造の、最後の彷徨の残像が揺曳しているような錯覚があった。――その朧な残像を追って、貫多は二十九歳から今日までの生を経(た)ててきたはずであったのだ。」