ダブルキャスト
評判
ダブルキャストの評価:
4.00/5点 レビュー 1件。 - ランク
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ところで、『ダブルキャスト』が発表された同じ年に島田荘司『眩暈』も出版されていて、しかも両者は「精神年齢の幼い人物の手になる形式の日記」を共通項として持つ。奥付によれば『ダブルキャスト』は二月、『眩暈』は九月発行であり、かつ島田はこの作品が受賞したサスペンス大賞の選考委員であったことを考え合わせるならば、『眩暈』は『ダブルキャスト』をヒントとまでは言えないにしても何らかのきっかけにはなったと推測することもまた可能である。一方、『ダブルキャスト』の、記憶喪失の主人公という設定はやはり島田の『異邦の騎士』に共通する。島田の実質第一作が『異邦の騎士』であるから、時間軸に沿って並べるならば『異邦の騎士』→『ダブルキャスト』→『眩暈』という順序になる。さらに上に述べた理由から、『異邦の騎士』+『眩暈』=『ダブルキャスト』とも言える。つまりは島田作品と通底し(影響を受けたかどうかは定かではない)、島田作品へと影響を与えたのがこの『ダブルキャスト』なのだ。残念ながら文庫化されていず、ハードカバー版も絶版状態であるが、島田作品を論ずる上では恐らく欠かせない書ではないだろうか。
内容はと言えば、本格の形式を貫いた、水準以上の面白さを持つ作品である。