されど時は過ぎ行く
発行日:2009年05月26日
出版社:角川書店(角川グループパブリッシング)
ページ数:342P
あらすじ
病死した戦友の息子・野本精一から金の無心をする電話がかかってきた。私は何も聞かず借金を肩代わりしたが、精一はある男に怯えていた。その男は私もよく知るN市の酒場“ブラディ・ドール”の経営者、川中良一だった。川中は精一を殺すという。川中がそこまで本気になるには、よほどの理由がある。だが、あえて私は精一を守ることにした。戦友の息子という、ただそれだけのために―。戦禍で多くの命を救えぬ過去を持ちながら、街の実力者として君臨してきた自らの人生を嫌悪する久能義正。最愛の人や大切な者を喪失しても、生き続けるしかなかった川中良一。ついにふたりが互いの生き様を賭けてぶつかり合う。生きる者、そして死者の内面にも深く踏み込んだ孤高のハードボイルド大長編。