萬(第5回大藪春彦新人賞受賞作)
発行日:2022年02月25日
出版社:徳間書店
ページ数:65P
あらすじ
四条大宮にある小さなビリヤード場「萬」。そこは人を引き寄せては掻き回す坩堝だった。「中村君。あんたはまだ若いからわからんかも知れんが人生いろんなことがある。それが萬、よろづ、という意味や。いろんなことがあったとき、ここへ来たらええという意味や」そう店主は言う。球に魅せられた中村は、萬へ通うようになっていった。九条の食品スーパーで働き、春海と暮らす日々。そんな静かな日常に、突如その男は現れた。凄腕の撞き手であることは一目見てわかった。「賭け球で撞くか」と奴は声をかけてきて――。