損料屋喜八郎始末控え

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評判

損料屋喜八郎始末控えの評価:

4.14/5点 レビュー 21件。 B ランク

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平均点4.14pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全30件 21〜30 2/2ページ
No.10
(4pt)

江戸のバブル崩壊を描いた異色の快作

山本一力というと、「あかね空」での直木賞受賞に深川から東京會舘まで一家総出のママチャリ出かけつけた人だが(これはズームインで見てたけどかっこよかったですね)そういった人情下町路線の作家という先入観があったけれども、このデビュー作は実におもろい。自身経営していたビデオ制作会社をつぶしているそうだが、この田沼バブルが寛政の改革ではじけ、金詰まり貸し渋りにあえぐ状況下の経済話は江戸ものというより、高杉良あたりの経済小説を読むようなコーフンを覚えるのである。さらにいいところはそこは時代物。主人公に一暴れさせたり、お奉行様がこう、というだけでさっくり解決。現代物経済小説がどこか割り切れない苦々しさを残すのに対して、すっきり溜飲を下げることができる。(もっとも、これがよかったのかどうか、と与力の秋山に反省させるなど、脳天気には終わっていない。結局はバブル期を通過した我々にくっきりと陰を落とさせる仕組みになっているのだ。)
難点は短編連作4本のうち後の2本が書き下ろしのためか、当初の設定がやや無力化している点か。そもそも、先代政八が息子の後始末だけに喜八郎に残した仕組み、というだけではここまで話を引っ張れまい...グジグジまぁ、いいや。とにかく傑作!
損料屋喜八郎始末控え Amazon書評・レビュー: 損料屋喜八郎始末控えより
4163192700
No.9
(4pt)

江戸のバブル崩壊を描いた異色の快作

山本一力というと、「あかね空」での直木賞受賞に深川から東京會舘まで一家総出のママチャリ出かけつけた人だが(これはズームインで見てたけどかっこよかったですね)そういった人情下町路線の作家という先入観があったけれども、このデビュー作は実におもろい。自身経営していたビデオ制作会社をつぶしているそうだが、この田沼バブルが寛政の改革ではじけ、金詰まり貸し渋りにあえぐ状況下の経済話は江戸ものというより、高杉良あたりの経済小説を読むようなコーフンを覚えるのである。さらにいいところはそこは時代物。主人公に一暴れさせたり、お奉行様がこう、というだけでさっくり解決。現代物経済小説がどこか割り切れない苦々しさを残すのに対して、すっきり溜飲を下げることができる。(もっとも、これがよかったのかどうか、と与力の秋山に反省させるなど、脳天気には終わっていない。結局はバブル期を通過した我々にくっきりと陰を落とさせる仕組みになっているのだ。)
難点は短編連作4本のうち後の2本が書き下ろしのためか、当初の設定がやや無力化している点か。そもそも、先代政八が息子の後始末だけに喜八郎に残した仕組み、というだけではここまで話を引っ張れまい...グジグジまぁ、いいや。とにかく傑作!
損料屋喜八郎始末控え (文春文庫 や 29-1) Amazon書評・レビュー: 損料屋喜八郎始末控え (文春文庫 や 29-1)より
4167670011
No.8
(4pt)

とてもシンプルな内容で、読みやすい時代小説です

時代小説の主人公は、思慮深く、情を理解するのが定番。 本書の主人公である喜八郎もそんな人物です。その上度胸もあるうえ、女性の気持ちもわかる(と受け取りました)主人公が札差やごろつきと渡り合うのは、とても痛快です。
 食べ物や江戸の習慣を仔細に触れることのない、著者の作品はとてもシンプルに人情を楽しめる時代小説だと思います。
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4163192700
No.7
(4pt)

とてもシンプルな内容で、読みやすい時代小説です

時代小説の主人公は、思慮深く、情を理解するのが定番。 本書の主人公である喜八郎もそんな人物です。その上度胸もあるうえ、女性の気持ちもわかる(と受け取りました)主人公が札差やごろつきと渡り合うのは、とても痛快です。
 食べ物や江戸の習慣を仔細に触れることのない、著者の作品はとてもシンプルに人情を楽しめる時代小説だと思います。
損料屋喜八郎始末控え (文春文庫 や 29-1) Amazon書評・レビュー: 損料屋喜八郎始末控え (文春文庫 や 29-1)より
4167670011
No.6
(5pt)

第二の池波正太郎か?

直木賞など興味はなく、変わった作家(知らなかった)の変わったタイトルの文庫本を出先の広島で何気なく手に取った。札差相手のやりとりや、文章の丁寧だが簡潔な書き方に惹かれすぐ購入した。喫茶店と広島空港、帰りの飛行機の中でぐんぐん引き込まれて読んだ。こんなスピードで読んだらもったいないと思うのだが止まらない。時代設定も池波氏に近く特に深川に思い込みがあるのか、極めて緻密な設定である。特に「いわし祝言」は泣けてきた。非常に期待できる作家だと思う。作家にこだわるタイプだが、他の方のレビュを見ていると「あかね曇」は迷ってしまうが・・・。この文庫本は今時珍しいくらい超お勧めである。
損料屋喜八郎始末控え Amazon書評・レビュー: 損料屋喜八郎始末控えより
4163192700
No.5
(5pt)

第二の池波正太郎か?

直木賞など興味はなく、変わった作家(知らなかった)の変わったタイトルの文庫本を出先の広島で何気なく手に取った。札差相手のやりとりや、文章の丁寧だが簡潔な書き方に惹かれすぐ購入した。喫茶店と広島空港、帰りの飛行機の中でぐんぐん引き込まれて読んだ。こんなスピードで読んだらもったいないと思うのだが止まらない。時代設定も池波氏に近く特に深川に思い込みがあるのか、極めて緻密な設定である。特に「いわし祝言」は泣けてきた。非常に期待できる作家だと思う。作家にこだわるタイプだが、他の方のレビュを見ていると「あかね曇」は迷ってしまうが・・・。この文庫本は今時珍しいくらい超お勧めである。
損料屋喜八郎始末控え (文春文庫 や 29-1) Amazon書評・レビュー: 損料屋喜八郎始末控え (文春文庫 や 29-1)より
4167670011
No.4
(5pt)

渋い男の渋い活躍

主人公は元奉行所勤めの侍、それも剣の立つ男。
 でありながら、上司の不始末をかぶって町人にくだり、損料屋を営んでいる。損料屋は鍋釜や炬燵を貸して小銭を稼ぐような職だが、それはあくまで表の顔。その裏の顔は―
 主人公は大江戸のマネーゲームとも言える札差の間の事件を解決していくが、彼はあくまで知恵、鋭い先読みで全てを解決していく。本当は剣も相当に遣う男が、あえてそれをしない。剣を振るって悪人をばったばったと切り伏せるカタルシスは無いが、それ以上に男の渋さ、鋭さが光る、燻し銀の解決譚。オススメです。
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4163192700
No.3
(5pt)

渋い男の渋い活躍

主人公は元奉行所勤めの侍、それも剣の立つ男。
 でありながら、上司の不始末をかぶって町人にくだり、損料屋を営んでいる。損料屋は鍋釜や炬燵を貸して小銭を稼ぐような職だが、それはあくまで表の顔。その裏の顔は―
 主人公は大江戸のマネーゲームとも言える札差の間の事件を解決していくが、彼はあくまで知恵、鋭い先読みで全てを解決していく。本当は剣も相当に遣う男が、あえてそれをしない。剣を振るって悪人をばったばったと切り伏せるカタルシスは無いが、それ以上に男の渋さ、鋭さが光る、燻し銀の解決譚。オススメです。
損料屋喜八郎始末控え (文春文庫 や 29-1) Amazon書評・レビュー: 損料屋喜八郎始末控え (文春文庫 や 29-1)より
4167670011
No.2
(5pt)

引きこまれてしまう

すごい作家だ。デビュー作にしてこの力量、いや、この筆力だからデビューできたのか。
 抑制のきいた文章から、無腰になった喜八のまなざしが浮かんでくる。
 無力に見える町人が、実は……というは、よくあるパターンなのだけれども、話の巧みさと冴えた文章で、凡百の域を超えた作品になっている。
 う~む、目が離せない作家だ。
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4163192700
No.1
(5pt)

引きこまれてしまう

すごい作家だ。デビュー作にしてこの力量、いや、この筆力だからデビューできたのか。
 抑制のきいた文章から、無腰になった喜八のまなざしが浮かんでくる。
 無力に見える町人が、実は……というは、よくあるパターンなのだけれども、話の巧みさと冴えた文章で、凡百の域を超えた作品になっている。
 う~む、目が離せない作家だ。
損料屋喜八郎始末控え (文春文庫 や 29-1) Amazon書評・レビュー: 損料屋喜八郎始末控え (文春文庫 や 29-1)より
4167670011